入院患者定期評価報告
 
【データ収集期間】
平成28年3月-平成29年3月
 
患者基本:年齢
入院患者定期評価報告1
年齢分布は70歳/80歳代が最も多く全体の8割を占めていました.
90歳代と,50歳/60歳代は全体の1割程度でした.
●患者基本:性別
入院患者定期評価報告2
性別には差はありませんでした。
●患者基本:入院理由
入院患者定期評価報告3
入院理由ではBPSDの治療目的が大多数を占めました.
●患者基本:診断名
入院患者定期評価報告4
認知症の原因疾患はアルツハイマー型認知症(57%)とレビー小体型認知症(27%)が最も多く、
全体の8割以上を占めておりました.
●定期評価:HDS-R
入院患者定期評価報告5
HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)は主に言語が関わる認知を評価する簡易なテストです。
見当識,記憶,語想起(前頭葉機能)などの9項目が含まれます。30点満点中20点以下で、
認知症の可能性があるとされています。
患者全体の平均点は、入院時,退院時ともに同様であり、入院中の認知低下はないと判断されます。
●定期評価:MMSE
入院患者定期評価報告6
MMSE(Mini-mental State Examination)は認知症の診断用に米国で開発された検査で、
HDS-Rと共通の項目もあります。11項目の検査で、30点満点中23点以下で認知症の
可能性があるとされています。
MMSEの平均点も入院時と退院時差はなく、やはり入院中の認知低下はないと判断されます。
●定期評価:FAB
入院患者定期評価報告7
FAB(Frontal assessment battery)は前頭葉機能(注意,意欲,判断,創造性,抑制など)を
測る検査です.6つの課題から成り立っており,18点満点中15点以下で前頭葉機能低下の
可能性があるとされています。
FABの平均点も入院時と退院時で差はなく、入院中に前頭葉機能低下は認められませんでした。
●定期評価:NPI (1)
入院患者定期評価報告8
NPI(Neuropsychiatric Inventory) とは,認知症に伴う行動・心理症状(BPSD)を測る
家族に対する評価スケールです.
『易刺激性』『興奮』『脱抑制』『異常行動』『妄想』『幻覚』『うつ』『不安』『多幸感』『アパシー』
『夜間行動異常』『食行動異常』の12項目について、頻度、重症度、介護負担度で評価します。
これらの項目の中では、興奮の頻度が最も高く、次いで、妄想、不安、易刺激性、
睡眠障害が多いことが分かりました。
入院から1ヶ月後に軽度の改善がみられる傾向がありました.
●定期評価:NPI (2)
入院患者定期評価報告9
入院1週間後と1ヶ月後のNPIの評価点を統計的に比較し分析したところ、妄想、幻覚、興奮、不安、
多幸、無関心、において有意な改善が認められました。
※赤字は改善が認められた項目です。