部門紹介
画像診断部
概要
画像診断部とは主にX線を用いて人体を画像化しその構造や病変の様子をより分かりやすく表現することで、良質で有用な医療情報として迅速に提供し、管理する部門です。
当院では診療放射線技師2名が在籍し、各診療科医師や関連施設である菊名記念病院の放射線科医師と連携をとりながら専門的な画像情報の提供をおこなっています。
また、フルデジタルの環境によって院内画像ネットワークを用いて迅速な画像情報の提供が可能です。
特にX線と大きな機械を使用し検査を行うため、機器と患者さまの間に立って安全で安心できる検査を心がけ実施しています。
無駄な被ばくがないよう適切な条件で検査を実施するとともに、各画像診断装置の保守点検を定期的に行い、常に最良の状態で検査が行えるよう安全性の確保に努めています。
業務内容
画像診断部で行っている検査
一般撮影検査
よく言われる「レントゲン写真」を撮影する検査です。胸部、腹部、体幹部、頭部、四肢など全身の部位を対象に撮影することができます。簡便かつ迅速に画像情報が提供出来るので最初の診断に用いられる最も使用頻度の高い装置です。
放射線被ばくについて注目されるようになってきた今、患者さまに安心して検査を受けていただけるよう、今年度より、さらに一歩進んだ技術を搭載した装置であるFPD(フラットパネルディテクタ)を導入しました。
FPDの特徴
- 被ばくの低減が可能
少ないX線量での検査が可能です。当院では、40%程度被ばくを低減できました。 - 撮影時間の短縮⇒待ち時間の短縮
今までは撮影後に画像が表示されるまで、30秒~1分程度でした。FPDでは数秒で画像が表示され確認でき、検査効率が向上し、患者さまの検査待ち時間が短縮できます。 - 身体的負担を軽減
従来では撮影体位を変更する際に、装置を入れ替えて撮影していました。FPDでは入れ替える必要がなく、連続撮影が行えますので、疼痛を伴う患者さまなど、体位変換の負担が軽減されています。
病棟回診用X線撮影装置
病棟から撮影室に降りてこられない患者さまを撮影するための装置で、病室のベッドサイドで撮影します。
これもFPDの装置に更新しており、撮影した画像をすぐに確認できるようになりました。
導入により、画像検査の結果を待って処置をする場合の待ち時間が15分程度短縮できました。
その他
PACS(画像保存通信システム)
Picture Archiving and Communication Systemの略で、撮影画像を保存、閲覧する通信システムのことです。
当院で使用している全ての撮影装置(モダリティ)から発生したデジタル画像データを保管(画像サーバー)、読影(画像レポート作成)、閲覧(電子カルテにて画像表示)、管理しています。
PACSを導入することによりネットワーク上の端末であれば同時に違う場所で同じ画像の閲覧ができ、過去の検査画像も必要なときにはすぐ閲覧できます。また医師が直接、画像処理や表示条件の変更ができるため、従来のフィルムより多くの情報が得られます。
画像データはデジタル保存されるので画像劣化がありません。今までフィルムの運搬や保管に伴う手間やコストの削減ができるとともに、電子カルテやオーダリングシステムなどと連携することにより院内業務の効率性が向上しています。
遠隔読影
検査だけではなく系列病院である菊名記念病院と連携して、放射線科専門医による検査結果のレポートの作成もおこなっています。検査結果レポートは当日中にまとめられ画像に反映します。 これは適切な診断および治療方針を決定するにあたり非常に有用です。