リハ科ブログ

RO(リアリティオリエンテーション)を御存じですか?

RO(リアリティオリエンテーション)を御存じですか?

2025年2月17日
こんにちは!

皆さんは「RO」という言葉をご存じでしょうか?「RO」とはリアリティ・オリエンテーション(現実見当識訓練)の略称になっており、認知症に対する非薬物療法のひとつです。認知症の患者様には見当識障害(日時や場所、季節、人間関係などが正しく認識できない状態のこと)が多く見られます。「RO」ではこの見当識障害の状況に応じて見当識を補い、現実認識を深めて症状の改善に繋げていきます。

見当識障害により、自分がなぜ今ここにいるのかが理解できず、混乱や不安になってしまう人もいます。情報を提供することで、混乱や不安を和らげる効果があります。また、少人数で集まり、コミュニケーションを図ることで他者との関わりをもつことができます。

当院の集団リハビリでも開始時に日付や場所の確認を行っています。それに合わせて今日は何の日かなど話題提供を行い、さらに現実認識を深められるようにしています。実施中は患者様同士で「今日は何日だっけ?」など交流する場面も見られます。また、リハビリ終了時に再度日付や場所を確認することで、短期記憶へのアプローチも行っています。

「RO」は介護者と患者様・患者様同士の関係性を築くのにも有効な方法です。日常的なコミュニケーション法として、ぜひ取り入れてみてください。

リハビリテーション科 E・M
<ROの実施>
赤い線の箇所を患者様に訊き、項目を埋めていきます。