かわリハ

集団リハビリの効果と拒否の対応について
  2022.1021

こんにちは。なっしーです。今日は集団リハビリの効果について、簡単にお話しさせていただきます。というのも、集団リハビリは一見遊んでいるだけのように見えてしまうことがあるのです・・・。 リハビリは非薬物療法、つまり薬を使わない治療です。集団リハビリの効果について、皆様に少しでも関心をもってもらえたらと思い、このテーマで書くことにしました。

当院の集団リハビリは15名前後で、体操やレクリエーション、頭の体操、音楽活動、手作業、回想などを行います。 集団リハビリは、「認知症の発症」「発症後の進行抑制」の両方に効果があると考えられています。 集団に属すことによる安心感が得られるほか、他者から認められたり、共感したり、励ましあったりする体験ができます。こういった体験は、”自分は一人ではない”という安心感を得るだけでなく、自尊心や自己効力感が高まることに繋がり、結果的には徘徊やうつなどの周辺症状の改善に繋がりやすくなります。
また、活動に取り組んでいただくことで、起きて活動するだけでなく、物事に集中する時間を作り、適度な疲労感を与えます。日中活動的に過ごすことで、夜間にまとまった睡眠をとりやすくなります。 では、参加を拒否する患者さんはどうでしょうか。特に入院直後は比較的多くみられます。ご本人の望まないことは無理やり行いません。まずは拒否の原因やご本人の関心のあること探り、少しでも「楽しい」と感じていただけるよう、時間をかけて関わっていきます。集団リハビリは毎日あるため、職員との関係性づくりが行いやすいです。まずは職員とお話するだけ、次は遠い席からの見学、短時間の参加・・・と段階を経て最後まで活動に参加できるよう支援します。

次回は、自身で体を動かしたり意思疎通を取ることが難しい方の集団リハビリについて説明させていただきます。